4月8日(木)夜のテレビニュース各局は、この春立命館慶祥高校を卒業したばかりの今井紀明さん(18歳)が、郡山総一郎さん、高遠菜穂子さんと共にイラクで「サラヤ・ムジャヒディン(戦士旅団)」と名乗る武装グループに拘束されており、同グループは、日本政府に対し、その放送から3日以内にイラクからの撤退を決定しないと人質3人を殺害すると要求していることがカタールの衛星テレビ「アル・ジャジーラ」によって伝えられたと報道しました。今井さんは、札幌市在住でこの3月に立命館慶祥高校を卒業。秋には留学の予定でした。修学旅行で訪れたベトナムで、枯れ葉剤の障害に苦しむ子供に出会ったことをきっかけに、平和問題への関心を高め、劣化ウラン弾の危険性を訴える一方、高校在学中からフリーライターとして活躍していました。今回のイラク行きは、主催するNGO「NO!小型核兵器(DU)サッポロ・プロジェクト」の代表として、劣化ウラン弾被害の現地調査を目的としたものでした。帰国後は劣化ウラン弾の危険性を伝える絵本を作りたいと語っていたそうです。今井さんは、今月4日に札幌を発ち17日に帰着予定でした。今井さんら3人の安否を気遣うばかりです。 <事態急変をうかがわせる公開された今井さんのメール> 【六日正午ごろ】 「本来ならば、バグダッドに着いているはずだったのですが、高遠さんと話して今日の夜に向かうことになりました。理由はファルージャの米兵をひきづりまわした事件で、バグダッドに入るルートが封鎖されているからです、なので、遠回りですが、迂回してバグダッドに入ります。また、バグダッドのインターネットカフェで会いましょう。」 【六日午後】 「予想以上にまずい状況になっていることが伝わってきているので、非常に心配する面もありますが、安心する側面もありますので『あとは運次第』ということになり、行くことになりました。アンマンのホテルでフリーのカメラマンと仲良くなり、ちょうどバグダッド入りするので、高遠さんと三人で(バグダッドに)行くことになりました。次はバグダッドでメールを送りたいと思います。無論、たどり着ければの話しですが、なぜか昨日(五日)からいきなり情勢が悪化してきたので、多少不安があります。幸運を自分自身にも、高遠さんにも一緒にいるフリーのカメラマンにも祈りたいです。ちょっと不安になってきた今井より。」 <写真はドキュメンタリー映画「戦争と平和」から> | |
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