昭和17年学徒出陣で出征し帰らぬ人となった柔道部OB
「北村幸三」さんへ贈られた「武運長久」を祈る「日の丸」
の旗に書かれた寄せ書きが2月18日、北村さんの友人、
藤田良一氏(1941<昭和16>年専門部卒)の手から、
ほぼ60年ぶりにご遺族、田中吉示さんの手に渡りました。
この「日の丸」は、昨年6月アメリカ在住の日本人、田辺
繁成さまから、校友会事務局へ打診のうえ、送付されてき
たもので、事務局長の責任で記載された氏名をもとに生存
者の行方を探していたものです。
先月、ようやく判明した生存者である藤田良一さんに旗を
預かって頂き、その後、同氏のご尽力でご遺族が判明。
ほぼ60年の時をこえ、遺品として、ご遺族の手に渡す
ことができた訳です。
調査では立命館の百年史編纂室の協力も大きな力でした。
戦死の報とともに「石ころ一つ」が入った遺骨箱を渡され
悲嘆に暮れたまま亡くなられた北村氏のご母堂に見せたか
ったというご遺族の話に、時を問わない戦争の惨禍をあら
ためて感じるものです。
なお、この記事は、2月19日の「京都新聞」朝刊
地域社会面に掲載の予定です。