去る、11月17日(日)に、昭和49年~51年に卒業した茶道研究部OB・OGによる還暦茶会が関西セミナーハウスの「清心庵」で開催しました。前日の16日(土)には、亭主側の15名のメンバーが集まり、茶室・待合・路地等の掃除等を行い茶会の準備を行いました。その後、「修学院きらら山荘」で懇親会を開催し、卒業後の様子や近況を披露し合いました。引き続き、「清心庵」で催された夜咄茶会に出席しました。日常を忘れ茶釜の湯のたぎる音と茶筅の音だけの静寂な茶室で、蝋燭と月の灯りだけの中でお茶をいただきました。
茶会当日は好天に恵まれ、物故者に対して善野氏(49年経済卒・僧侶)がお経をささげた後、10:00から茶会を開始しました。紅葉に映える庭園にひっそりと佇む茶室に、我々が学生時代教えを受けた先輩や我々が指導した後輩をお迎えし、凛とした雰囲気と和やかな雰囲気が同居する中で茶会を催すことが出来きました。
茶会に使用した「清心庵」は、1920年に建てられた93年の歴史を有し、木々に囲まれた庭園にひっそりと佇み、心行くまでお茶を楽しむことができる茶室です。
茶会終了後は、亭主側と出席者で懇親会を開催しました。懇親会の会場は、立命館大学朱雀キャンパス7F「たわわ二条店」で、16:00~19:00まで開催されました。懇親会では、全員で久振りに校歌やグレーター立命を熱唱し、学生時代の思い出等を話合いながら楽しいひと時を過ごし、最後に再び校歌を歌い、2年後の茶道研究部70周年記念事業での再会を約束して、解散となりました。
歌人でOGで近藤かすみ(51年理工卒)さんが、今回の茶会について次の16首の歌を詠んでくれました。
(杉山(51年法卒)記)
ひさびさに炉を囲まむと遠来の友ら集へり修学院に
四十年を越えて見ゆる顔あまた目鼻にほのか面影のこる
この人は誰なのだらう名をきいてああとうなづくみな老けてゐる
声すこし低くなりたり旧姓にきみの名を呼ぶ誰そ彼の来て
霜月の炉に滾る湯の熱をもち茶道に向かひし若き日のあり
池の面のひかり障子に照り映えて一期一会のひとときを待つ
淡川康一師の軸のことばを読みたれば先達の志のよみがへり来つ
障子あけ庭のもみぢを愛でるとき茶筅をふるふ幽けき音す
時を越えたちまち戻る友情を愛しみながらすする茶の味
物故者を弔ふ経をよむ声に四十年の歳月しのぶ
日曜の夜の学舎は煌めきて卒業生の目を瞠らしむ
乾杯ののちのごちそう京野菜堀川牛蒡にモッツェレラチーズ
ここに来ぬ来られぬ人をおもひつつとぎれとぎれに寮歌をうたふ
友情は永遠なれと声のばすグレイター立命、りつーめーいぃぃ
盛り上がるコンパの席のをちこちに着信音は小さく鳴りて
またの日の逢ひを誓へり臙脂なる袱紗の折りの深さのままに