2月17日(日)に京都市において、リコネクト関西の先輩校友訪問企画である「菊乃井&高台寺ツアー」が開催された。この企画は、若手校友が社会で活躍している先輩校友を訪問して、社会勉強や自己研鑽につなげることを目的として行なわれた。今回、20名定員の枠に約100名の応募があり、20代の若手校友にとって大変関心の高い企画となった。この企画では、「立命館」・「立命館大学校友会」発祥の地である「京都」にスポットをあて、京都の老舗料亭「菊乃井」の村田吉弘主人('74産社)と京都校友会副会長の後藤典生高台寺執事・圓徳院閑栖住職('72法)を訪ねた。
参加校友は、11時に京阪電鉄の祇園四条駅に集合した後、観光を兼ねて八坂神社や円山公園を散策し、「菊乃井」に到着。「ミシュランガイド京都・大阪・神戸・奈良 2013」においても最高の3つ星の評価を得ている料亭のおもてなしを受けつつ、村田主人のご配慮により、かつて伊藤博文初代内閣総理大臣も利用した1850年からの様式がそのまま残る'リビングミュージアム'となっている部屋への案内を受けた。12時からは、「日本料理」をテーマとして村田主人から直接若手校友に向けた講演が行われた。日本料理を世界無形文化遺産とする活動や日本料理を取り巻く国内外の現状、また、日本料理と他の国の料理との比較を科学的な観点(人間の味覚等)も交えつつ、分かりやすい説明があった。加えて、日本料理の海外展開にふれつつ、今後拡大する・未開拓マーケットへ挑戦することの重要性や、対象とするマーケットや自らの文化を理解することの重要性が伝えられ、参加校友がペンを走らせる姿が目立った。
講演の後には、様々な趣向が凝らされた料理の数々を、それらに込められた意味や調理方法の解説も聞きつつ、見た目の鮮やかさや豊かな味わいをゆっくりと満喫しながら、普段では味わえない一時を過ごした。また最後には、特別な苺のデザートのサービスもあり、先輩の心遣いを参加校友はかみ締めていた。
続いて一行は「高台寺」に移動し、今度は後藤住職を訪問した。最初に、普段では入ることのできない茶室に案内された後、参加者全員に抹茶とお菓子が振舞われた。茶室にて後藤住職より日本文化に関する話が行なわれた後、場所を移して豊臣秀吉とねねに関する様々なエピソードが語られた。その中で、若き日の秀吉が努力家であった点や、相手の気持ちを理解し、自らのことのように大事にしたことに触れつつ、その重要性が伝えられた。また、見返りを求めない「しのぶ心」、今を一生懸命に生きることや、物事の本質(心)は残しつつ新しいものを吸収していくことの肝要さなど、人生を生きる上での多岐にわたるメッセージが伝えられ、校友は熱心に聞き入っていた。
その後、一行は高台寺を後藤住職の案内により見学。通常の見学コースにはなっていない特別スペースの見学の連続、そして、後藤住職からの解説という貴重な体験に参加校友からは歓声が上がり、後輩校友のために用意された特別な時間を堪能していた。
今後もリコネクト関西では、同様の趣旨の企画を開催することを検討している。