11月10日(土)、朱雀キャンパスにて100名を超える参加者が集い、経済学部同窓会の講演会、第9回総会が開催された。
講演会では、映画化もされた『武士の家計簿』の著者で静岡文化芸術大学文化政策学部准教授の磯田道史氏を講師に招き、「『武士の家計簿』から見た経済学」をテーマにして経済学と歴史学の視点から江戸社会の社会構造とGDPについて講演をいただいた。
現代との比較を通した江戸時代の貨幣価値や、幕末から戦前の農業を基盤としてきた日本社会の農業と非農業の租税負担率の違い、江戸時代から明治時代の地方別の水田生産力と識字率のかかわりなど、豊富な資料にもとづき日本社会の姿と構造を具体的にわかりやすくお話ししていただき、参加者一同、熱心に聞き入った。
講演会に続き、第9回総会が開催された。経済学部同窓会総会は会則にもとづき2年に一度開催することになっており、活動報告と今後の計画、収支決算と予算、役員体制について提案され、満場一致で承認された。
講演会の後は参加者の懇親会が開催された。当日は、経済学部名誉教授と退職された先生から、濱崎正規先生、芦田文夫先生、奥村功先生、坂本和一先生、甲賀光秀先生、戸祭達郎先生にお越しいただくとともに、経済学部からは松原豊彦学部長、稲葉和夫教授に参加いただき、参加者は旧交を温め、近況報告に花を咲かせた。経済学研究会と稲葉ゼミからは現役の学生が参加し、親子ほどの先輩と貴重な交流を深めた。学生からは先輩がつくり上げてきた伝統を引き継ぎ、立命館大学経済学部生として力を発揮していきたい旨のスピーチがあり、参加者から温かい拍手と声援が送られた。
懇親会には川口清史立命館総長と山中諄立命館大学校友会会長それぞれからいただいた祝電が披露され、花を添えた。最後に松原学部長から経済学部同窓会のますますの発展を祈念するとともに現役の学生との交流を推進させていきたい旨の挨拶があり、参加者一同、再開を約して盛会のうちにお開きとした。
(文:経済学部同窓会事務局)