12月10日(土)17時より、金沢ニューグランドホテルにおいて、平成23年度石川県校友会総会が開催された。当日は、金沢市域はもとより、県下各地より校友が参集、隣接する福井県ならびに富山県校友会からも来賓を迎え、総勢120名参加による盛大な会となった。
第一部総会(外部非公開)に引き続き開催された第二部は、立命館川本八郎顧問を迎え、演題を「立命館の過去・現在・未来を見つめて」とする講演が行なわれた。川本顧問は地元小松市出身。
アナウンサー大橋のり子さん(S49/1974産社)の紹介のもと大きな拍手のなか登壇すると、私立大学の使命である社会に貢献する人材の育成について、「学校の評価を形成するのは学生・生徒の質ではなく教職員の力量である」「教育は真善美の三要素で構成されるもの」と熱っぽく持論を展開。「本学を含め高等教育機関たる大学は、これまで名実ともに教育の責任を十分に果たしてきたとは言い難い」と自省をこめた見解を述べたうえで、「母校立命館は、校友はじめ支援者の大きな力添えで成長を続けることができた。現職の教職員は校友の励ましに応えて頑張るのは当然のこと。ぜひ今後とも、母校とその教職員に対する叱咤激励をお願いしたい」と講演を締めくくり、万雷の拍手のもと自席に着いた。
休憩を挟んでの第三部は懇親会。尾形弘之副会長(S38/1963法)の開会宣言に引き続き冒頭挨拶に立った加納裕会長(S53/1978産社)は、今年5月に逝去した同会大井一星前会長を悼みつつ、二十数年前、大井前会長の直接のアプローチにより自らも校友会に初参加したエピソードに触れつつ、「この間の参加者の多世代化や、例会(毎偶数月に開催)の更なる活発化など、本会の活動の充実に手応えを感じている。来年2012年の校友大会は新潟で開催されるが、いずれこの北陸ブロックでも校友大会が開催されることがあるだろう。その時に備えて、本会の活動をますます魅力に溢れ実りあるものにしていきたい」と抱負を述べた。
服部健二立命館副理事長・立命館大学文学部教授の来賓祝辞、飛鳥井雅和校友会本部副会長のお祝いの言葉に引き続いて坪井新一郎富山県校友会長が登壇。「アメフトは残念だったが、女子駅伝のような快挙もある。いつまでも元気のある母校であることを、これからもより一層期待したい」と述べて乾杯発声とした。
今回の総会には、職域を中心に平成卒業世代も50名近くが参加しており、賑やかで元気良い交流・懇親が会場内各所で繰り広げられる。中途では、役員等が持ち寄ったプレミアム景品のお楽しみ抽選会が行われ、事務局総動員での進行も奏功して会場は大いに盛り上がった。
また同時に、校友会本部が実施する「東日本大震災義援金」への募集協力も行われ、縄本敏校友会本部事務局長からの被災地校友会の現況報告を契機として、各円卓上にクリアケース製の募金箱が置かれ、各出席者が善意を積み上げた結果、募金総額は8万2千円超にも達した。
終盤は初参加校友の自己紹介。永尾誠志事務局次長(H4/1992法)のホスピタリティー溢れるアテンドのもと挨拶した新卒校友の中村隆利さん(経済)、中島淳志さん(法)、角裕基さん(経営)は3人いずれも銀行勤務とあって、同行の先輩を中心に会場から大きな声援が飛ぶ。角さんがESS出身と聞くや否や川本立命館顧問が壇上に駆け上がって「わしもESSや!後輩がんばれ~」と檄を飛ばした。
また、同じく初参加の辰川志郎さん(H17/2005経済)は、加賀市で会社経営の傍ら50歳を超えてから社会人入学を果たした『若手校友』。「金沢にも大学は色々あったが、自分が真に学びたいことが立命館にあった。心の距離は金沢より立命館のほうが近かった」と述べ、先輩諸氏を大いに嬉しがらせた。
盛況かつ温かさが満ち溢れるなか迎えた終盤は、同校友会では恒例となっている平田嘉則さん(S52/1977経営)のピアノ演奏により、『グレーター立命』を古都金沢らしく雅やかに大斉唱。「北陸は住みやすさのランキングで3県ともに全国トップクラスである」と触れ会場を再度沸かせた福井県校友会岩永裕介副会長の中締めを経て閉会挨拶に立った木場密雄幹事長(S40/1965経営)は、「いよいよ厳冬を迎えた東日本大震災の被災地では、多くの立命館の仲間が再生に向けて歯を食いしばっている。そして石川の校友も同じ空の下にいる。少しでも彼らの励ましとなるよう、我々も一所懸命に頑張っていこう」と呼びかけ、万雷の拍手のもと総会はお開きとなった。
今回校友会本部事務局からは縄本事務局長に加え、野村慶人校友・父母課員も参加した。