2010年7月10日(土)13時30分より、名古屋城の地下にある「中部電力株式会社名城変電所」の見学イベントがリコネクト東海の事業として行われた。 「リコネクト」とは、立命館大学校友会本部が実施し、複数の都道府県校友会が相互に連携して行う「若手校友事業」の愛称であり、各都道府県校友会の存在の周知・参画、将来地域の校友会の中心を担うであろう人材の確保や、縦や横の繋がりを意識した異業種交流の促進等を目的としている。今回のイベントは東海地区の20代を中心とする若手校友が、先輩校友が活躍する企業等の施設や工場を見学することで、社会常識や教養を深める目的で企画し、愛知県校友会や中部電力株式会社関係者の協力により実現した。 当日は汗ばむほどの晴れやかな天候にも恵まれ、東海地区の20~30代の校友を中心に、スタッフや関係者をあわせて約40名が参加した。 名城変電所は名古屋城地下に位置しており、地下30m、5階建ての構造で、名古屋城の天守閣が全て入ってしまうほどの大きさがある。参加者は、集合場所である名古屋城の正門前駐車場からエレベーターに乗って、地下にある名城変電所の会議室に移動すると、中部電力株式会社地中線課課長の隅田洋一氏(S59年理工)より、今回のイベントの開催経緯や概要が紹介された。中電オートリース代表取締役社長である愛知県校友会の新澤隆副会長(S47年法)より、中部電力が担っている「電力の安定供給」の責任やその実現に向けた取り組みにふれての挨拶があった。 その後、中部電力株式会社や名城変電所に関する詳細な案内VTRを全員で鑑賞した後で、名城変電所構内の見学が開始となった。 まず、最初に発電所でから変電所へ送電される際に使用されるケーブルについてや、そのケーブルを通すための洞道を掘削するための機械について、これまでの歴史や現状を踏まえながら、模型や実物を用いての説明があった。その後、実際にケーブルが通っている洞道を見学、地下水が一定の温度であるようにこの季節でも涼しい温度の中、長いところでは1.5km以上もまっすぐ洞道が続く景色に参加者は驚きの声をあげていた。その後、主要変圧器や27万5千ボルトガス絶縁開閉装置、制御室といった最新の機器を見学、参加者は熱い視線をおくっていた。 見学が終了すると今度は、会議室において中部電力株式会社系統運用部長の竹内昭氏(S56年理工卒)より「スマートグリット」に関する講義があった。IT技術を駆使し、電力の需要と供給を監視し、電力を安定供給するために様々な取り組みがなされていることについて紹介があり、参加者は真剣なまなざしで聞き入っていた。講義後の質疑応答の時間では、講義に関連した多数の質問がなされ、参加者は変電所・発電所に関する知識を更に深めた。 最後に、本イベントを立案した神山拓也氏(H18年APU)、立命館大学校友会本部の村上吉胤校友・父母課長より挨拶があった後、今回の企画関係者全員で記念の集合写真を撮影し、イベントは終了となった。 なお、校友会本部からは村上吉胤校友・父母課長の他に船尾優一校友・父母課員が参加した。