11月14日(土)15時半から、横浜市鶴見区生麦にある生麦事件参考館で、立命館大学神奈川県校友会として初めての試みである歴史座談会(酒を呑みつつ歴史を語る)「生麦事件を探る&麦酒の夕べ」が開催された。訪れたのは会長の田中健明さんはじめ8名であった。
館長の浅海武夫氏は、通常は2時間で生麦事件のことを語られるそうであるが、我々は、レストランなどの予約時間の関係で、1時間でご説明をいただくことにしたため、以前に某テレビ局でお話をされた1時間番組の映像を拝見しながら館内展示を見学した。
浅海氏のお話は、ウイットがあり、またその場におられてみてこられたような臨場 感溢れるものであった。お話の冒頭では、同じ頃に堺で起きた、フランス水兵殺傷事件にも触れられ、事件としての犠牲者の多かった堺事件は、歴史の教科書ではあまり触れることはないが、生麦事件は数行ながら出ているとのご指摘に、生麦事件のみならず、堺事件にも興味を起させられるものであった。
この事件の賠償交渉過程で薩英戦争にいたり、薩摩が彼我の違いを認識し、それが幕末における回天のキッカケになったのではないか、とのお話であった。
また、お礼を申し上げて辞去する際に、立命館大学ならば「わだつみの像」ではないかと、立命館大学に設置されている「わだつみの像」のもとがここにあるとのことで、縮尺したような『わだつみの像』をみせていただいた。浅海さんは、この像が縁で立命館大学国際平和ミュージアムにも行かれた由。我々は、生麦で「わだつみの像」と対面し、感激したところであった。
その後、キリンビール工場を見学ならびにビールを試飲のうえ、キリンビアビレッジ内のレストラン『ビアポート』で座談会を行った。ここでしか味わえない「スプリングバレー」(生ビール)等で喉を潤しながらお互いに大いに語った。
神奈川県校友会幹事長の野口邦夫氏のご報告に基づく記事