1月3日(土)東京ドームで開催された第62回アメリカンフットボール日本選手権「ライスボウル」において、学生チャンピオン立命館大学パンサーズ(以下パンサーズ)が、社会人チャンピオンパナソニック電工インパルス(以下インパルス)を17対13で下し、5年ぶり3度目のライスボウル制覇、日本一に輝いた(観衆3万4655人)。 強力なディフェンス陣とエースQB高田鉄男(校友・パンサーズOB)を中心とした多彩な攻撃力を有し、連覇を目指す王者インパルスが圧倒的有利という戦前予想が大半であったが、「若き挑戦者」パンサーズは、序盤から王者に襲い掛かった。試合開始直後のインパルスの攻撃を守備陣が持ち堪えると、最初の攻撃シリーズで、成長著しいエースQB松田大司(営3)が、立て続けにパスを決め、6分27秒に先制のタッチダウンを奪った(ゴールも成功)。そして、10分17秒には、相手陣44ヤードの位置から、キッカー砂原伸一郎(経4)が、見事にフィールドゴールを決め、早々に10点を挙げた。 しかし、第2Qに入ると、インパルスが評判通りの猛攻を見せ、開始45秒にフィールドゴールで3点を獲得。4分42秒にパンサーズがTB松森俊介(営4)の23ヤードタッチダウンランで追加点を奪ったものの、試合は終始インパルスが攻撃権を支配し、14分35秒には、この日初めてのタッチダウンを奪った(ゴールも決まって17対10)。 後半に入っても、インパルスの猛攻は続き、第3Q8分19秒にフィールドゴールを成功させ、点差は4点となった。その後も試合はインパルスが攻め、パンサーズが凌ぐというパターンが続き、文字通りの息詰まる戦いとなった。しかしながら、接戦を堅守で守り抜くというのも今季のパンサーズの特長でもある。相手の猛攻を食い止める中で、パンサーズは徐々にリズムを掴み始め、要所要所で相手のファーストダウンを阻み、追加点を阻止した。そして、第4Qも残り7秒となった時、QB高田がWB長谷川昌泳(校友・パンサーズOB)に投じた逆転のタッチダウンパスを、DB毛利賢二(経4)がインターセプトし、試合は終了。見事日本一の栄冠を手にした。 この日、一塁側そしてライト側スタンドには、正月休み返上で駆けつけた多くの校友、父母、教職員そして学生が陣取り、チアリーダー等の学生応援団誘導のもと、組織だった応援を繰り広げていたが、優勝が決まった瞬間は、全員総立ちで各々歓喜の雄叫びを上げ、感激を身体全体で表していた。遠く滋賀県から駆けつけたという校友は、「パンサーズが、厳しい試合を勝ち抜くのを観るたびに勇気が湧く。俺もまだまだ頑張らなあかんと。ありがとう、パンサーズ」と涙ながらに語ってくれた。圧倒的な勝利よりも、大黒柱である浅尾将太主将(経4)を怪我で欠く中、様々な困難を乗り越え、苦しみながら掴んだ勝利の方が持つ意味は大きい。校友をはじめとする多くのパンサーズファンは、自らの生き様と重ね合わせながら、勇気づけられたのではないだろうか。 おめでとうパンサーズ。そして、ありがとうパンサーズ。
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