京都を代表する櫻の名所、平野神社。衣笠キャンパスで学ばれた校友には、その西門(正門は御所へ向かう東側なのです)から入った神苑のお花見風景が懐かしく思い出されることでしょう。その社殿は、決して大きなものではありませんが、国宝に指定された美しい造形が広がっています。 実は平野神社は千年以上も前に「延喜式」で伊勢神宮、鴨社(上・下)・岩清水八幡宮・松尾大社に次ぐ五位に位置づけられた名社であり、当時は衣笠山の麓までを領していました。祭神には、大陸との幅広い交流を示すように桓武天皇の外戚である百済系渡来人の祖神も今木神(いまきのかみ)として祀っています。 今回、江戸期に平野神社の伝奏家を務められた西洞院家の御当主西洞院文昭(にしのとういんふみあき)氏の揮毫による社號額が調新され、関係者を招いて通り初め清祓式が執り行われました。 今回から社號は延喜式に従い「平野皇大神(ひらののすめらおおかみ)」と銘記され、神事に続いて「衣笠幼稚園鼓隊」の先導で通り初めが行われました。お花見のにぎやかさとは別に冬の凛とした大鳥居、社殿を見に出かけられてはいかがでしょう。 | |
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