11月26日(金)午後5時30分から、BKCプリズムホールで小川洋特許庁長官に「知的財産立国を目指して」と題するご講演を頂いた。この企画は、BKC開学10周年記念事業、またエクステンションセンター「弁理士講座」の特別企画として理工学部と知的財産本部との共催で行われたもの。特許庁による講演会は1993年から始まり、今回で12回目、また長官ご自身による講演は、今回で連続10回目となる。小川長官は、近畿通産局長、内閣官房内閣審議官、産業技術環境局長を歴任、この6月に特許庁の長官に就任された。なお、近畿通産局長時代には本学が共同出資する「関西TLO」の設立にも大変ご尽力頂いた。 長官は、アジア諸国の台頭による我が国の国際競争力の低下、技術革新の重要性の高まりに対応して「知的財産立国」の実現を目指すとりくみの中核を担っておられ、世界経済フォーラムの世界競争力レポートにおいて企業の新技術吸収意欲、人口当たり米国特許登録取得数が何れも2位、企業による研究開発投資が3位と評価され、総合9位に位置づけられる我が国の科学技術水準の高さを背景に研究開発の推進を図るべく税制改善、ベンチャー支援、国際標準化戦略の推進などを進めている政府の政策を報告のうえ、特許審査の迅速化や知的財産保護強化策、世界特許制度の実現などを進める特許庁の施策を紹介。我が国の研究費の20%、研究者数の37%の資源が集中する大学へ対する期待を述べられた。なお理系の司法試験とも呼ばれる弁理士試験には今年立命館大学から10名が最終合格。全国ベスト10位となった。 | |
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