5月28日(土)午後1時30分から、衣笠キャンパス以学館1号ホールにおいて、国際平和ミュージアムリニューアル記念筑紫哲也氏特別講演会「21世紀の平和創造」が開催され、約1千人の学生・一般市民が参加しました。 筑紫氏は、わが国が侵略戦争を反省し、平和を維持するために相当の努力をしてきたことや約60年に亘りどの国とも兵火を交えていないという事実にもかかわらず、自然破壊を進めた「ひも付き」ODAの消極面や「歴史的事実を教える」ことが後退し続けていくわが国の歴史教育の事情が、中華人民共和国や大韓民が若い国家として日本の侵略戦争に対抗し、植民地支配から独立して形成された国家形成の歴史的意義を教えるため歴史教育を充実させてきたことに対比されている。今こそ事実を事実として教えることが重要であると訴えた。また、「謝り続けるドイツ」が国際社会で信頼され、隣国との連携を進めている姿と隣国全てとの外交が上手くいかず、信頼関係を築けないままのわが国を振り返ると、積極的に平和を創造する取り組みこそが重要であり、「何よりも事実を『見て』『感じる』ことが重要である。『平和が損なわれている現実』、あるいは、『かつて平和が損なわれた歴史』を見すえることを通じて『戦争の悲惨さ』や『平和の尊さ』を認識し、どうすれぱそのような非平和的な状況を克服して、もっと平和的な状況を実現できるのかを『考える』こと、そしてそのために行動する」ことを訴え、リニューアルされた国際平和ミュージアムを何度も訪れ、活用して欲しいと結ばれた。 ビデオで結ばれた第二会場を含む会場には多くの学生に交じり、多数の一般市民の姿、またゼミ学生と共に参加された福岡政行客員教授の姿もありました。 | |
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