立命館の学祖、西園寺公望が晩年を過ごし、昭和15年に迫りくる超国家主義に対し「国際的視野に立って英仏と協調・連携しつつ国の進む道を求めるべき」と訴えながら亡くなった別邸「坐漁荘」(ざぎょそう)の復元工事が、静岡市清水興津清見寺町の旧地で進んでいる。西園寺は、フランス留学で培われた広い国際的視野と自由主義をもって軍閥支配に抵抗しながら、明治から昭和まで長期にわたって権力の中枢にいた政治家であり、和漢洋の学問、詩文に造詣深い文化人でもあった。「最後の元老」となった彼のもとへ頻繁に行われた「興津もうで」。その舞台となった「坐漁荘」の復元を担当する旧清水市の職員、金子洋己静岡市役所清水経済事務所観光課総括主管と池田佳隆観光課員が12月19日校友会本部を訪問。岩井忠熊立命館大学名誉教授に来春4月25日に予定する開館記念式典への出席と記念講演会での講師の担当を要請された。なお、記念展示会への立命館学宝4点の出品要請の関係から、学園側からも藤田敦人総務課長と鳥井真木衣笠メディアサービス課長に同席頂いた。会本部事務局では事務局長志垣が対応し、開設記念式典等の取材計画についても打ち合わせを行った。西園寺の自由主義・国際主義と立命館の平和と民主主義、今あらためてその真価が問われようとしている。 | |
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