6月4日(金)に、国際地域研究所主催「日・EUフレンドシップ・ウィークin立命館」第1回目を開催した。日・EUフレンドシップ・ウィークは、EU代表部と日本国内の教育機関などの協力で開催するロゴマーク使用の公式イベントである。
講師は、駐日EU代表部の外交官で広報部長のルディ・フィロン氏と元EU大使の朝海和夫客員教授で行った。
フィロン氏は、"How the EU makes a difference in Public Diplomacy and People to People Exchanges" (「EUのパブリックデモクラシーと市民交流―何が違うのか」)で講演。EUの戦略的なパブリック・ディプロマシーは、単なる政府のPRではなく、政策や価値観を売り込むことでもあると説明した。
朝海客員教授は、「EU:ソフトパワー大国」をテーマに、欧州の文化や政治的な理想、政策は多くの人にとって魅力的であるが、他方で、人権や環境といった価値に共感しない国々もあることを指摘。また日本のソフトパワーについても言及し、「日本文化や民主主義、平和外交、環境政策などに対する国際的評価は高いが、閉鎖的な経済社会、対米追随のイメージもある。日本もソフトパワーを強化し、政策や考え方を発信し、留学など人的交流を盛んにする必要がある」と述べた。
質疑応答では、参加者から多くの質問が寄せられた。駐日EU代表部と立命館大学との新たな研究・教育協力の一歩となる記念すべき講演会であった。
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