7月24日(日)岡山市北区のアークホテル岡山において、平成23年度(第63回)立命館大学岡山県校友会総会が開催され、来賓等をあわせ総勢150名超が参加した。(うち平成卒は49名)
17時の定刻に少し遅れて開始された第一部は、例年同様太田雅仁さん(S53/1978法:山陽放送)が進行を担当。東日本大震災の犠牲者、同会物故者に黙祷を捧げた後、壇上には立命館大学応援団4名が登場。太田さんによる「応援団史上初、女子学生による団長です」のアナウンスにどよめきが起こるが、会場内の空気を震撼させる壮麗な団長の口上により一気に雰囲気が引き締まり、荘厳な校歌斉唱が執り行われた。なお斉唱終了後は、総会冒頭としては大変珍しく大拍手が沸き起こった。
従来とは異なる雰囲気での総会幕開けにより、会場全体が急速に熱を帯びはじめるなか、守屋博司会長(S45/1970産)が登壇。「明治維新以降の歴史において、昭和20年の終戦と並ぶ大きな転回点を今年日本は迎えた。我々を取り巻く様々な局面においてシビアな状況があるが、今ここに立命館校友であることを『縁』として150名にも及ぶ校友が集ったことに大きな意義を感じ、これからの困難に立ち向かっていこうではないか。今日は楽しみつつ大いに英気を養いましょう」と力強く宣言し開会挨拶とした。
西昭弘副事務局長(S54/1979営)による会務・会計報告に次いでの来賓紹介では、大学代表、校友会本部に加え、隣県香川県校友会より吉田剛久事務局次長、関西大学校友会より行本章允岡山支部長を迎えたことが報告され、同県校友会の交流の輪が新展開に入ったことが示された。
続いて来賓を代表して、本郷真紹立命館副総長・文学部教授、福元寅典校友会本部副会長・鹿児島県校友会長がそれぞれ祝辞を述べた。本郷副総長は「大学の競争力の源泉は、学生力、教職員力、そして校友力にある」として、校友が母校に関心を抱き続けることの重要度を力説し、また福元副会長は「校友相互が緊密に交流し刺激を与え合うことにより母校の社会的プレゼンスはますます高まっていく」として、岡山県校友に対する熱いエールを送りそれぞれの挨拶として、総会を締めくくった。
シームレスに移行された第二部は、昨年の総会で息のあった爽やかな進行を披露し大好評を博した冨谷幸孝さん(H13/2001産)木村宏美さん(H22/2010法)が、今年も司会を担当。同県校友会前会長の龍門功顧問(S40/1965理)の乾杯挨拶により、懇親会をスタートさせた。
参加者相互がグラスに2杯目を注ぎあうタイミングで、壇上にチアリーダーが登場し、「立命館大学応援団演舞特別メドレー」が披露された。先の龍門顧問の挨拶のなかで、岡山市出身であることが披露されたため、難波しのぶ第62代応援団長(産4回生:岡山金光学園高出身)の登場場面では会場が割れんばかりの拍手・手拍子・大声援となり、あちらこちらでカメラのフラッシュが光る展開に。年輩の校友には嬉しい「寮歌」も織り込まれ、喉と眼をともに潤ませながら節を吟唱する姿が見受けられた。
この演舞がまさに決定打となって、その後の歓談は序盤から最高潮の賑わいとなった。今回、会場内の配席は、ステージに相対して横3列のテーブルが用意されたが、中央列は平成卒業校友向けとして、次代の校友会活動の主翼を担う世代を重視する校友会の姿勢が鮮明に打ち出されている。
また今回、岡山県総会としては初めて、参加者全員に「おみやげ」が用意された。これは先日隣県香川県総会に出席した七宮隆副会長(S51/1976産)が、「岡山でも是非取り組んでみよう」と持ち帰り、わずかな準備期間にも関らず実現したもの。同県校友会特製シールを貼り付けた紙袋にて供されたこともあって、参加者は皆、破顔一笑これを受け取っていた。香川方式を導入しつつも、岡山オリジナリティーは遺憾なく発揮される。
懇親会中、守屋会長や七宮副会長そして事務局メンバーは自席を暖めることなく会場内を回り参加校友に声をかける一方で、料理の進行等を見極め適宜アトラクション等の挿入を調整していく。こうした極め細やかな気配りが、多くの人が心待ちにしているという活力ある総会の雰囲気を創出する。
「校友会特製デジタルフォトフレーム争奪大じゃんけん大会」「APU卒業生を含む新卒校友4名の自己紹介」「初参加校友の自己紹介」を経て迎えた大トリは、参加者全員が会場一杯に肩組みして輪をつくり、難波団長のリードにより再度「校歌」を、そして「応援歌」を大斉唱。難波団長は「地元岡山でこのように歓迎していただいたうえ、大先輩はじめ皆様方から大きな声援・励ましをいただき本当に嬉しかったです。これからも立命館の金看板を背負って力一杯頑張って参ります」と笑顔で挨拶し、全参加者より大喝采を浴びた。
最後は会場のはるか上方の調整室窓から事務局川村修一さん(H19/2007法)が上半身を乗り出しステージ周りを俯瞰し、全員が上を向いて笑顔を見せるという斬新な手法で記念撮影を行い、盛会裏に終演となった。赴任時の縁でその後十数年にわたって岡山総会の際は他県から通い続けるというある70歳代のある校友は「今回は難波応援団長の心意気に心酔した。団長の資質に性別は関係ない。自分達の在学時と同じあるいはそれ以上の魂をもって、後輩学生が活躍していること、そしてその学生が岡山出身であったことに今、大きな誇りを感じる」と述べ会場を後にした。
なお、懇親会席上「東日本大震災義援金募集」が行われ、結果5万円を超える厚志が寄せられ、校友会会計からの拠出とあわせ合計10万円が立命館大学校友会に託された。今回校友会本部事務局からは、野村慶人・大西克樹課員が参加した。