立命館大学千葉県校友会は「第36回歴史地理探訪会」を平成21年11月3日(文化の日)に行った。
今回は「法華経寺の文化財と中山界隈散策」で、過去最高の47名の参加者があり、秋たけなわの市川・中山地区を散策した。何時もながら、ご夫妻での参加、大学の千葉県父母会の方、神奈川、埼玉の校友も一緒に和やかな探訪であった。
中山法華経寺は日蓮が最初に百日説法を行った地で、京都に所縁の深い本阿弥光悦の筆になる扁額や分骨墓がるなど、学生時代に、また京都観光で訪ねた想い出に感慨深く拝観した。
中山法華経寺には関東では数少ない江戸初期の「五重塔」、岡山の吉備津神社(国宝)と、ここ中山にしかない建造物である比翼入母屋造(ひよくいりもやづくり)の「祖師堂」、室町時代末期に日蓮宗本堂として建立され、貴重な建造物である「法華堂」、鎌倉から移設したとされる「四足門」など、これらの建造物はいずれも国指定重要文化財だ。
日蓮の真跡が最も多く所蔵されているのが中山法華経寺で、国宝『立正安国論』(京都博物館「日蓮展」展示中)、『歓心本尊抄』など保存の聖教殿は、毎年11月3日に「お風入れ」の開扉があり、貫主の開扉式を見学。奥の院から若宮八幡宮などへ参拝し、東山魁夷記念館へと歩き、特別展「大和春秋」の絵を鑑賞した。この地は「私の戦後の代表作は、すべて市川の水で描かれています」と画伯が言っているところ。隣接地には今も東山家の私邸(アトリエ跡)がある。
以上、歴史地理探訪会の岡本榮郎氏のご報告に基づく記事