2011年12月3日(土)15時より、奈良県奈良市にある猿沢荘において、「第30回立命館大学奈良建設会記念総会」が開催され、来賓等含め60名近い校友が出席した。
総会は、宮川繁雄幹事長(S46理工)、金谷久仁子さん(S57産社)が司会を務め、2人の開会のことばで幕を開けた。物故者に対して黙祷が捧げられた後、仲谷邦博会長(S48理工)から挨拶があり、台風12号による被害とその復旧状況について触れながら「被災地域の命の道の整備が急がれる。今、『人を守る・助ける』コンクリートが必要であり、建設会の日頃の活動もそれを見据えながら、親睦を深めていきたい」と述べた。続いて川那部隆二建設会会長(S48理工)より来賓祝辞があり、「この災害の年に、土木が果たす役割を強く感じている。若い人が夢を持って取り組めるようにし、年代を超えて土木の喜びを感じよう」と呼びかけた。また、立命館大学特別任用教授の早川清先生(S45院工)より大学、林幸雄校友会副会長(S48産社)より校友会の近況に触れた挨拶が行われた。
来賓紹介に続いては、阪田敦子さん達によるピアノとチェロによる二重奏が披露され、息のあった演奏を参加校友は堪能していた。功労者への表彰式では、ご逝去された青谷俊次初代会長(S18専・工学)の功績が称えられ、宮川幹事長が代理となり、仲谷会長から表彰状と記念品を受け取った。
祝電が披露された後、熊本俊和さん(S47理工)より会計、巽博一さん(S48理工)より監査報告が行われ、全て拍手をもって承認された。古川政廣副会長(S49理工)より閉会のことばが述べられ、総会は終了となった。
会場を移して行われた講演会では、まず、大和郡山市観光ボランティアガイドとしても活躍している丸山章さん(S46産社)が「和州郡山城の歴史を学ぼう」をテーマに講演。郡山城の歴史を歴代の城主や時代背景と共に紹介、関連する豊富なエピソードを交えながら、現在に至るまでの変遷が語られた。次に、仲谷会長が「台風12号による被災状況」をテーマに講演した。山の大部分が崩れているような被災直後の様子と現在の状況の比較、今後の復旧のプランなどが写真やイラスト等を通して分かりやすく説明され、臨場感溢れる内容に参加校友は真剣な表情で聞き入っていた。
懇親会では、仲谷会長による挨拶に続いて、天野耕二先生による乾杯の発声で開宴となった。大学での学びや業界など共通点の多い校友同士、世代を超えて和やかな雰囲気のもとで懇親を深めていた。しばらくの歓談の後に、民謡歌手の大野実佐子さんが舞台に登場。日本各地に伝わる数々の民謡を見事に歌い上げ、会場からは大きな拍手が送られていた。奈良建設会にはこれまでに何度も出席しているだけに、大野さんからは「実家に帰ってきたかのよう」という感想も述べられた。アンコールを経て、締めは参加者全員が大野さんを囲み、肩を組んで円になっての校歌斉唱。会場の盛り上がりと一体感は最高潮に達した。最後は、樫原勇顧問(S41理工)が閉会挨拶を行い、会は盛況のうちにお開きとなった。
なお、校友会事務局からは、舩尾優一校友・父母課員が出席した。