10月7日、衣笠キャンパスにて、立命館大学は2018年ノーベル平和賞受賞者であるデニ・ムクウェゲ医師に名誉博士号を贈呈した。贈呈式・記念講演会には、学生や教職員、一般市民の方など約600名が参加した。
冒頭、仲谷善雄学長は「デニ・ムクウェゲ医師の活動は、アフリカ諸国に留まらず、人類の平和と民主主義の進展に大きく貢献し、国際社会において高く評価されており、本学が掲げる『平和と民主主義』の教学理念ときわめて高い親和性を有しているため、名誉博士号を贈呈させていただきました」と述べた。名誉博士号贈呈後、「暴力のない世界の実現と女性の人権~SDGsの視点から」と題して記念講演会がおこなわれた。デニ・ムクウェゲ医師からは、名誉博士号授与に関する謝意に続き、コンゴ民主共和国の紛争下で行われた女性や少女へのレイプ被害、その性暴力が、コンゴ東部が豊富な鉱物資源を有していたことによる「意図的な紛争手段」として利用されていた関係性、被害者の包括的なケア・サポートの様子などについて、実際に支援をしてきた経験を交えて講演された。そして、「女性への敬意、女性の社会進出がなければ、地球上の、人類の大きな課題やSDGsの達成は成し得ない。一緒に行動していきましょう」と語りかけた。
名誉博士号贈呈式・記念講演会の後、学生との懇談会もおこなわれた。
<デニ・ムクウェゲ医師について>
デニ・ムクウェゲ医師は、コンゴ民主共和国において、レイプ被害にあった女性の包括的なケアに取り組まれるとともに、アフリカにおける資源採掘産業の持続的な発展のための規制強化、作業現場の女性や児童労働の改善に尽力されてきた。2018年ノーベル平和賞受賞者。
<名誉博士号について>
立命館大学では、学術・文化または人類の進歩のために貢献し、本学に対して顕著な功績があったと認められる方に贈呈しています。
大学ホームページに記事が掲載されている。(以下のURL)
http://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=1524