12月11日(日)13時30分より、宇都宮東武ホテル・グランデにおいて、2011年度栃木県校友会総会が開催された。今回同会はサブタイトルを『校友会の未来を語る』として、第二部で意欲的な取り組みが展開された。出席者は校友とその家族23名および来賓14名。
第一部は総会。RBCアナウンスパート出身の江田聡幹事(H4/1992法)の司会進行により武田雅洋副会長(S52/1977経済)の開会の辞でスタート。東日本大震災の犠牲者に黙祷を捧げたあと、笠原朋雄幹事長(S44/1969産社)の指揮で校歌を斉唱した。
体調の問題でやむなく欠席となった高野雅文会長に代わり、曽我部八郎副会長(S36/1961理)が登壇。「東日本大震災では我々自身も大きな被害を受けながらも、多数の校友が義援金募集に協力してくれたことに大きな誇りを感じる。しかしながら、うち平成卒が総会員数の6割を占めるなかで、本会活動も従来の延長線上では停滞を余儀無くされているのは事実。特に世代の壁を打ち破っていく必要があると感じている」と高野会長のメッセージを代読したうえで、「本日の総会は、未来志向の要素を取り入れてみたものにした。それぞれの思いを抱きながらこの時間をともに過ごしていただきたい」と述べ開会にあたっての挨拶とした。
続いて、縄本敏校友会本部事務局長、常田幸正埼玉県校友会長、小野守通新潟県校友会長、横松盛人立命館大学父母教育後援会栃木県委員が来賓祝辞を述べたあと、川元牧也さん(S47/1972経営)を議長に選出し、笠原幹事長らを報告者として活動・会計・監査報告等が行われた。
全ての議事が終了した後は、『オール立命館校友大会2012in新潟に向けて』と題した特別コーナーが設けられ、本部事務局にて同企画を担当する野村慶人校友・父母課員により、開催趣旨を含めて現在の進捗状況などが報告され、バトンを受ける形で笠原幹事長が栃木県校友会としての参加プラン素案を説明、参加意志確認をかねたアンケート用紙が配布された。
第二部は、新潟県校友会より駒形哲也青年部長(H13/2001政策)、古川雅江女性部幹事(H14/2002政策)を招き、栃木県校友会からは、村上正高副幹事長(H12/2000産社)、中川道代幹事(H4/1992文)、一戸養子幹事(H6/1994法)が登壇、八木輝義青年部長(H14/2002経営)をコーディネーター役として、『校友会の未来を語る』と題してトークセッションが展開された。
最初に駒形さんより、2007年に新潟県で青年部が発足して以降の経過、出現した課題やその解決法、近年の飛躍的な発展などが配布資料を用いて報告された。また古川さんからは、女性校友相互の生活スタイル等の差異を斟酌し、総会懇親会等とは異なったアプローチで展開されてきた女性部活動について、出産・育児と職場復帰を経験した古川さん自身の体験も加味した形で識見が述べられた。栃木県側からは現状をふまえた課題認識が各種示されたが、先達の新潟県側からは、その解決法や工夫のポイントについて具体例を用いた提案が行われた。
駒形さんはまとめで、「人が集い個々のつながりが深まりゆくなかで、活動は相乗的となる。若手や女性の参加は活動の多世代化多層化を促し、いわば校友会のゴーイングコンサーンを実現すると思う。この動きを新潟から関東甲信越全体に波及いくことができれば」と述べ、村上さん八木さんが「栃木県はその強力な推進役を担っていきたい」と返し、活況のうちにセッションは終了となった。
第三部は懇親会。宴に先立って、笠原幹事の強いオファーにより新潟から駆けつけた江川功さん(S56/1981経営)が、新潟県校友会歌『立命館アニバーサリー』の披露、歌唱指導、全員合唱が行われた。フォークを基盤としつつも叙情的なメロディ、世代を超えて立命館の学生生活を髣髴とさせる詩は参加者の心をつかみ、わずかな時間で全員が声を揃え、見事なシングアウトを達成した。江川さんはついで、中越地震の復興を支援する目的で創作したという『がんばろって新潟』を披露。演奏中、「新潟」を「栃木」と読み替えて熱唱、演奏終了後は拍手喝采を浴びた。
ダンディな最長老山下宏夫顧問(S23/1948高専)の乾杯発声で幕を開けた懇親は、同年代者を中心に構成されたテーブル設定もあって冒頭から盛り上がる。村上副幹事長の司会進行のもと、弁護士の鈴木洋平さん(H10/1998経済)ら初参加の校友3名、久々参加の校友、昭和および平成世代代表、関東甲信越各校友会からの来賓等のスピーチも随所に挟みながら、急速に一体感が醸成されていく。
予定時間は瞬く間に過ぎて、江田幹事のリード・演舞により『グレーター立命』を大斉唱、小谷肇顧問(S32/1957経済)の元気な中締め挨拶で閉会となったが、その後会場ホテル内で開催された二次会に参加者のほとんどが移行し、引き続き交流・懇親を深めた。また、村上副幹事長、八木青年部長の計らいで、日中仕事等で総会・懇親会に間に合わなかった若手校友のために、別会場にてあらためて忘年会をかねた集いが並行して開催された。
同日久々に出席したというある参加者は、「栃木県校友会は創立当初から、皆の仲が非常に良いのが自慢だった。時代の変化や会員の高齢化でかつての勢いが削がれた時期もあったかも知れないが、若手・中堅が新たに参加するようになって、未来に期待が持てるようになった気がする。是非とも頑張ってほしいし自分も応援していきたい」と述べ会場を後にした。