総会は、山岡和則氏('78理工)の司会で開会された。はじめに、川那部隆二会長('73理工)より、「今後の建設会の発展のために若い人にも多くの参加をお願いしたい。建設会を通して情報のネットワークと人間のネットワークを築いてほしい。同期との横のつながり、年代を越えた厚情をはぐくんでいただきたい。建設会は、物づくりを伝承していける校友会としてあり続けたい」との開会挨拶があった。次に見上崇洋立命館副総長より、「建築、環境、土木など物づくりに関る方が社会を創っている。現場を支え、土台を作るという点で、建設会が立命館の新しい取組みを支えていただきたい」との祝辞が送られた。
次に、飯間秀雄氏('72理工)が議長に選出され、中島淳幹事長より、事業報告、役員選出、事業計画、武田史朗財務担当幹事より会計報告、千畑敏造会計監査('54理工)より監査報告が行われた。続いて、及川清昭学系長より学系近況報告が行われ、その後、支部活動報告が建立会、和歌山支部、奈良建設会、滋賀建設会より行われた。総会の締めくくりとして、役員選出において会長に新たに選ばれた中尾恵昭新会長('75理工)が挨拶に立ち、「全国に支部の創設と若手会員の行事への参加を目指して行きたい」と抱負を述べた。
特別講演会は、宗本晋作准教授と宮古復興支援プロジェクトに携わったゼミ学生10名により「私たちと被災地の歩み-宮古復興支援プロジェクト ODENSE-」と題して、近本智行企画担当幹事の進行により進められた。津波被害にあった岩手県宮古市重茂地区に簡易集会所を作り上げるまで、様々な困難を乗り越えながら奮闘し、現地の人々との交流の様子も紹介しながら、学生自身が成長していく過程が報告された。講演の中では、実際に木材を型どおりに切断する凄腕も披露され、プロの校友からも賞賛の声が上がった。
宗本先生は、「被災地復興支援を通して、学園および現地校友会の皆さんからも暖かい支援をいただいた。この広がりをこれからも伝えて行きたい。建設にいたるまでの準備作業は大変であったが、建築系として木材加工の大切さやメンバーの結束というものを学生は学んでくれた」と語った。
懇親会では、井上房雄京都支部長('69理工)の司会で開会した。中尾新会長の挨拶、坂根政男理工学部長、田中康雄校友会事務局長の祝辞、奥村一氏('49理工)の乾杯の挨拶で歓談が開始された。後半には、卒業後10年を経過した会員('02)を代表して3名の方から卒業後から現在までのキャリアや人生設計に及ぶ報告があり、その活躍ぶりに一同感銘を受けた。その後、応援団の演舞により、校歌斉唱、グレーター立命、エールを行い、会は大いに盛り上がった。最後に川那部隆二前会長の万歳三唱があり、宮川繁雄副会長('71理工)による閉会の辞でお開きとなった。
※ODENSEとは方言で"おいでください"の意。