このたび、米澤正勝さん(S36理工・電気)より、第12回関東立電会の開催報告が寄せられましたので、下記にご紹介致します。
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第12回関東立電会(関東在住・電気科OB会)を、10/1(土)10:30より立命館東京キャンパスのスタッフの皆様のご協力の下に、同キャンパスにて開催致しました。出席者は25名でした。
電氣電子工学科を取り巻く状況が良く判り、学園を身近に感じる事が出来ました。
その後、ルネサスエレクトロニスク販売株式会社代表取締役社長の三浦芳彦氏(S49卒)から「日本の半導体産業の変遷と課題」と題してご講演を頂きました。
(Ⅰ)日本の半導体産業の変遷
・ 製品については1990年代欧米メーカーは「マイクロプロセサー、ロジックへの製品絞り込み」、韓国、台湾メーカーは「D-RAMへの集中投資」を行ったのに対し、日本は従来ビジネスモデルを継続し、新ビジネスモデルを構築出来なかった。
・ 生産形態も世界の趨勢は、日本が誇るIDM(設計から製造販売までの一貫企業)から、海外企業が強みを持つファブレス企業、ファウンドリー、EMS、等へと移行した。この為、日本半導体メーカーは1990年代と現在を比較すると世界シエアーで下記の様な衰退化を辿る事になった。
生産高世界シエアー:50%à20%、地域別出荷シエアー:39%à16%(東南アジア:53%にアップ)
半導体メーカー世界Top-10の日本企業数:6社à2社(東芝、ルネサスエレクトロニスク)
(Ⅱ)日本の課題
・ 新市場分野:クラウド・コンピューテイング分野、高齢化社会対応ニーズへの深耕。
・ 新興国市場:ターンキー・ソリューシォンの拡大。
・ 選択と集中:製品の絞り込み、ASSPの競争力強化、ハード&ソフトソリューシオンの提案、水平分業の拡大、IDMを活かせる分野への特化(自動車、FA、等)
今後、課題の対応をキチンと進めて行けば、未だ未だ日本の半導体産業には明るい未来が有るとの心強いお話でした。同じ校友のお話であり、熱心な質疑応答も有って有意義な講演会でした。ご講演頂きました三浦社長に感謝致します。
その後、同じサピアタワー内に在るイタリアン・レストランで懇親会を実施致しました。星野章氏(S38年卒)の乾杯の音頭で懇親会は始まり、お互いの近況報告等、懇親を深める事が出来ました。そして、全員による校歌斉唱でもってお開きとなりました。同じ校友で電気卒の気楽さが有り、お互い楽しい一時を過ごす事が出来、感謝でした。