10月16日(日)13時から三の丸ホテルにおいて、立命館大学茨城県校友会が総会を開催した(参加者29名)。
開会にあたり、木村幸夫会長(62年理工)が「茨城県は若い校友や女性校友の流動性が高いため、組織化が困難な所ではあるが、様々な企画を実施し組織強化に努めていきたい」と抱負を交えて挨拶を述べた。続いて第一部の講演会となり、司会進行役の木山秀一幹事長(81年法)からの略歴紹介の後、山﨑有恒・文学部教授が登壇された。講演の中で山﨑教授は、幕末の動乱期に重要な役割を果たした水戸藩に焦点を当て、様々な史実を紹介された。とりわけ同藩の思想家で徳川斉昭公を擁立し、藩政改革および尊王攘夷運動を推進した会沢正志斎氏について、昨年発見された貴重資料による史実をもとに、「歴史に学ぶ」という観点から「武力による解決ではなく議論を尽くして解決を図ること」「『愛のある秩序』(相互信頼に基づいた上下関係)を大切にしながら解決を図ること」という同氏の考え方の大切さを強調された。その上で本学創立者である中川小十郎先生の書簡に記されている「人を残すを以て最上とす」や「立命館は自分の置かれた立場で最善を尽くし、責任を全うすることができる人材を育てることを目指す」という現在も本学において脈々と息づいている考え方との類似性についても言及され、「幕末の水戸藩で生まれた思想は、現在の立命館の中にも生きていると言えるのではないか」と述べられた。
第二部の総会では、来賓紹介後、学校法人立命館を代表して志磨慶子常務理事がご登壇。グローバル化、研究の高度化、教育研究の質向上等、R2020後半期計画に掲げている諸課題と推進中の計画内容について紹介され、「最終的には、例え不本意入学であっても、学び成長していく過程で『立命館でよかった』と評価される大学になることを目指す。そういう大学であればこそ、真に選ばれる大学足り得る」と括られた。次に校友会本部を代表して林幸雄副会長が挨拶に立ち、8月22日の日本経済新聞社への寄稿記事を題材に「校友会未来人財育成基金」の立命館ならではのユニーク性、重要性を紹介しながら、参加者に対して一層の理解と協力を求めた。続いて総会議事となり、会務報告等の議題を一括審議。全て拍手で承認され、写真撮影後、第三部の懇親会へと移行した。
会場を移して行われた懇親会は、冒頭に武田雅洋・栃木県校友会副会長(77年経)が祝辞を述べ、祝電披露後、小田部卓副会長(80年産社)の乾杯発声で開宴となった。和やかな交流の中、木山幹事長の進行に基づき、今年度開催したつくば市等の県南地区における懇話会参加者、新卒参加者、近隣校友会代表者等が登壇し、スピーチを行った。そして最後は木山幹事長のリードにより、参加者全員で応援歌と校歌を斉唱。寺田弘二副会長(91年経)が昨年発生した鬼怒川水害からの復興状況を交えながら挨拶を行い、一本締めでお開きとなった。
なお、校友会本部事務局からは事務局長の大場が参加した。