今日から3日間休暇なので、この度の大震災について考えてみます。28日は、まず東京へ行き、気のおけない友人2人に会ってきました。
中学・高校の同級生で、ボクの結婚式の際には友人代表でスピーチしてくれた仲のFクン、永年、東武鉄道グループに勤務し旅行サービス部門のスペシャリストとして活躍、彼が4月より勤務する銀座にある群馬県のアンテナショップ「ぐんまちゃん家」を、ともに訪ねました。「ぐんまちゃん家」は、銀座の昭和通りと晴海通りが交わる交差点の角にあり、北側に、現在解体工事中の歌舞伎座があるというロケーションです。彼には、培った経験の蓄積を活かし群馬と東京の架け橋の一翼を担ってほしいと願っています。近くに、岩手県のやはりアンテナショップがあり訪ねました。思いのほか活気がありホッとしました。店のスタッフさんは、入荷がままならず思うような品揃えができないと嘆いておられました。名物の「南部煎餅」などを買い求めましたが、被災地からの情報発信の最前線基地として、ぜひがんばっていただきたいと思います。
ところで、群馬県からの「放射性物資に係る群馬県農産物の安全性について」の第1報によれば、福島第一原子力発電所の事故により、群馬県産農産物においても、3月20日にホウレンソウ、カキナで、暫定規制値をわずかですが上回る放射性物質が検出されました。 「暫定規制値」は、それを上回る食品を一年間食べ続けた場合でも健康に問題がないよう設定されていますが、群馬県では、食の安全確保と消費者の皆様の健康を考慮し、直ちに、当該作物の出荷自粛を行いました。 丹精込めて農産物を栽培している生産者の方々のことを考えると、断腸の思いであります。 現在、群馬県では、出荷されている農産物の検査を順次行っており、県産農産物の安全性について、消費者の皆様に、正確な情報を迅速にお伝えして参りますので、ご理解と、ご支援の程よろしくお願いいたします、とあります。
午後は、東京電力原子力部の幹部経験者(現在は退職)で、外務省などにも出向経験のある同じ年のNクンと池袋で約2時間面談。大学時代、吹奏楽の学生指揮者同士として切磋琢磨した仲ですが、原発問題に関しては、報道の在り方等についてやや踏み込んだ考えを意見交換した程度でした。限られた時間の中で、また東武のパーラー内ということもあり、お茶とケーキでいつもと変わらぬ音楽談義に大半が終始しました。とはいえ、彼の住む街も、液状化現象で相当なダメージを受けており事態は深刻なようです。「今こそ、真に信頼に足るリーダーの強力なメッセージが必要」という点が共通認識となり、彼は、そのあと愛器を携えいつも通りのレッスンに向かいました。地震の影響をそれほど受けなかった人は、(自分も含めて)平常時の生活スタイルに、徐々に落ち着いて戻っていくことが大切なのでしょう。
群馬県校友会 石橋 博(昭和49産社)