【はじめに】
立命館大学群馬県校友会は、10年前、平成9年7月6日「平成の時代の発足にふさわしい、世代を超えた花も実もある透明感ある開かれた校友会」という基本的な考え方のもと、全国最後発の校友会として誕生いたしました。当時の会員さんの数は、約500名でございました。ちなみに10年後の現在は、男子597名、女子185名の計782名でございます。
【校友会の一般的なイメージについて】
一部の長老OBが牛耳っていたり、特定の仲良しグループが私物化していたり、また、男性中心で女性にとっては決して居心地の良くない、それでいて年会費等はしつこく徴収されるといった悪しきイメージがございますが、我が群馬県校友会は、目指すはもちろん「世代間のバランスのとれた花も実もある魅力的な活動・運営」を行っていくことでございます。
年に一度の総会ともなるとあいさつは手短かに、事業報告も会計報告も段取り八分で簡潔明瞭をモットーとし、ご出席の皆様方も母校の話題を酒の肴(さかな)に楽しい一時を過ごしたい方々ばかりでございます。皆、本来のお仕事やご家庭があり母校への思いは二の次、三の次となりますが、かけがえのない青春の一ページとしてそれぞれの人生にさわやかな光を投げかけ続けている母校に、そして夢多かりし日々に思いを寄せることは、そのかかわりあいの中で、自らの視野を広め、限りない裾野の拡がりを感じながら、豊かな人生を送ることにつながるものであると考えます。
【群馬県校友会の目指すところ】
2年前、ホームページ開設にあたり会長挨拶の中で「立命館を卒業した良識あり未来ある会員さんたちと、真摯に向かい合い、京都と群馬の架け橋を担いつつ、真の信頼関係の構築を図ることをその目的とする」といたしました。
一部のいわゆる校友会オタクは論外としまして、私も含め、特に大きくスポットを浴びることもまずないほとんどの会員さんにとっての校友会活動に対する期待度、関心度、満足度に対しもっと焦点を当てるべきであると私は考えています。
校友会活動の中で校友一人一人の居場所や踊れる場所があるのかないのかきちんと丁寧に検証すべきであると思いますし、「いっそのこと総会の実行委員を持ち回りでやれば良い。幹事年を決めてスタートし、毎回年度を下げていき会員の多くの方々が校友会というものを意識しつつ関わっていく状況をつくっていけば良い」という現実的具体的な取り組みについても、現在検討しておるところでございます。
校友会は誰のものでもありません、校友一人一人がそれぞれのレベルで満足感を得られるもの、校友満足度が高いものでなくてはならない、と考えます。
また、50才を過ぎたいわゆるシニア世代の方々には積極的に自らの知識や経験の蓄積を校友会というステージを通して何らかの形で還元していっていただきたい、次の世代の校友さんたちに伝えていっていただきたい、と思っております。
そこで初めて「世代を超えた花も実もある100年続く校友会」いわゆる文化としてのイメージの校友会が視野に入ってくるのだと思います。
【校友会は文化】
文化は受け継いでいくもの受け継がれるものであり、受け継がれるものが文化である、と私は考えます。役員会や幹事会が、活性化できない原因をつくっている人たちによる活性化のための議論の場であってはならないし、もはや、そんな感覚のマヒを論じている時代ではありません。
群馬県校友会の幹事さんたちには日頃から相当厳しい注文を出しておりますが、「明るい自己犠牲」の精神を忘れずにやっていけば、彼らが長い人生の中で校友会活動から得られるものは結果として少なくないはずであると考えています。
そして、立命館大学を卒業し、母校との係わり合いの中でまだまだ学べるもの吸収できるものがたくさんあることを知るのは素晴しいことであるし、校友会はまさしく大学の学びの精神の延長線上であると考えます。
校友会は文化...とするならば、色々な人たちがいて色々な考えがあって色々な花が咲く、そして文化は受け継がれるものであると考えます。
【終わりに】
群馬県校友会の設立10周年にあたり、初代高野会長、2代目金子会長はじめ多くの諸先輩方よりご指導ご助言を賜る機会も多く、また、いつも温かくお見守りいただいております本日ご出席の学園関係者の皆様、関東各都県校友会の皆様、父母教育後援会の皆様、同志社校友会の皆様に、心よりご感謝申し上げますとともに、今後ともより一層温かくそして時には厳しくご指導を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
会長 石橋 博