6月28日(土)14時より、香川県高松市内のホテルパールガーデンにて、香川県校友会主催で第3回目となる「就職情報会議」が開催された。「就職情報会議」は一昨年から香川県校友会が同日開催の総会に先立ち、現役学生やその父母を対象として実施している就職支援企画である。今年は、現役学生、学生の父母、校友の数をあわせて過去最多となる約40名の参加があり、当初予定していた机・椅子の数を急遽増やして参加者の席を確保するほど盛況であった。また、大分県校友会の岩本澄樹事務局長('76・産社)の見学もある等、日本各地でUターン就職に注目が集まる中で、その取り組みの輪が広がっていることが如実にあらわれていた。
同会議は、冒頭の穴吹学事務局長('71経営)からの挨拶で、香川県校友会として「懇親だけに留まらず、母校・後輩の支援を行なう」ことを目指した趣旨、「地元の各業界に広がる校友ネットワークを生かしたスタイル」などが説明された。続いて、司会の真鍋佳樹事務局次長('88経営)より、活発で先進的な展開をみせる香川県校友会の活動が紹介され、父母教育後援会の香川県父母委員である葛上さゆりさんからは、校友会と父母教育後援会が有機的な連携を行なっているこのような取り組みは、全国の中でも有数であり、ぜひこのような活動を広げていきたいとの意見が述べられた。
そこから、Uターン就職や転職を支援している穴吹生涯学習センターの西岡巧さんより、最近の香川県での就職事情の概要が説明され、「現状の業績だけでなく、自身の気持ちや意欲を大切にして就職先を選んでほしい」とのメッセージが送られた。当日は、香川県内の有力・人気就職先で勤務する校友がずらりと並び、高松市役所[岩井大樹さん('08経済)・須田香里さん('11文)]、香川県警[幸田真理さん('06産社)]、四国電力[藤田雅和さん('99経済)]、教員[高松商業高等学校樫原秀樹さん('79経営)]、中国銀行[高藤淳さん('12経営)]、百十四銀行[松浦秀昭さん('04経営)・橋本牧子さん('07法)]と多様な業界の校友が校友会ネットワークにより一堂に会した。
校友より就職活動経験や現在の仕事に関する簡単な自己紹介が行われた後、現役学生やその父母から就職活動に関する質問に校友が答える形式にて会議は展開された。スーツ姿の学生も参加する中、最初はやや遠慮気味であった参加者も、真鍋事務局次長の時折ユーモアを交えつつ、参加者からの本音を引き出す巧みな話術と進行により、次第に現在抱えている悩みを経験者である校友に次々と投げかけていった。
インターンシップと就職活動の関係性、文系・理系による職業選択の有利・不利や入職後の仕事の差異、香川での地元就職を決めた理由、地元就職をして良かったと感じること、資格を保持していることの意味、出身高校による影響、民間企業への就職活動と公務員・教員勉強を並行して行うことなど、様々な内容の質問が出されていった。民間企業から公務員までの幅広い業界から、現役学生にとって身近なロールモデルとなる若手校友や、豊富な経験を有する先輩校友、また県内はもちろん東京や関西など県外での勤務経験を持つ校友が参加していることで、どのような質問に対しても実際の経験談に基づいた説得力のあるアドバイスが送られていた。
地元である香川県で働くやりがいや楽しさについて、小さい頃から慣れ親しんだ「地元」に貢献でき、新たな発展の力になれることや、昔からの深いつながりをもつ人々との接点を継続的に持つことができ、過ごしやすい環境で生活できることのメリットが語られ、参加者は真剣な表情で聞き入っていた。
最後に校友・父母課の舩尾優一課員から挨拶があり、会議は一度お開きとなったが、終了後も参加者の校友に対する質問は続いていた。
参加した現役学生やその父母からは、「実際に地元で勤務されている方の経験に基づくアドバイスであるため、大変参考になった」「就職活動で迷っていた点を相談できて良かった」「このような取り組みをぜひ全国に広げてほしい」といった声が寄せられ、3年目となる今年も大変好評であった。香川県校友会では来年以降もこのような未来の校友である後輩・母校支援企画を行い、新たな「立命館」ネットワークを広げることを目指している。
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