あ立命館大学の小泉苳三教授が創設された「ポトナム短歌会」は本年、百周年を迎えます。記念行事である六月に予定されていた京都大会は、コロナ禍にあって中止になりました。結社歌詞は、記念号が発刊されます。和田周三の教え子である私が百周年を記念して、拙作を掲載させてもらうことにしました。
・やすらぎのねぐらなのか六万羽の燕に月光 平城京跡
・耳成山に日の強ければ影の濃くすっきり立ちぬ秋天紺碧
・耳成山の背後の山並み少しずつ秋の色台風去りて淡き夕茜
・看護士に「あれが畝傍」とたずぬれば同室の人「耳成山」と
・白き麻のブレザー一着窓辺にて黄ばみておりぬ退院できた
・大台ヶ原は紅葉すれど桟道危うし病み上がりをおそるおそるに
・鶺鴒のつつと小走り飛び立ちぬ道しろじろと凍えし朝
・川底に白鷺五六羽集いおり凍れる午後の清しき生命
・マスク付けいい子だママに抱かれおり信号を待つ間も風花の舞う
・艶の良き茶色の玉ねぎ掌にのせて眺めていたり大地の景顕つ
ああああああ氷室神社のしだれ桜あああああああああああああああああああ室生湖の桜と鯉のぼり
あ