谷たに口ぐち 健けん人とRITSUMEI INTERVIEWDECEMBER 20248マーケティング本部 顧客戦略部 部長株式会社楽天野球団 を埋める道筋を考える。分析を通して培った思考力は、今仕事をする上でのベースになっています。就職活動中、もともと東北楽天ゴールデンイーグルス(以下、楽天イーグルス)のファンだったことから、よくチェックしていた球団のWEBサイトで新卒募集の告知を発見。でもそこが狭き門であることは、ゼミで学ぶ中で痛感していたので、合格できるとは思いませんでした。ダメ元で受験したところ、縁あって、入社することになりました。最初に配属されたのは、営業の部署です。1年目は、年間シートの販売、2年目は、法人向けにイベントの協賛やスタジアム内の広告看板の掲出を提案するスポンサー営業を担当しました。営業を始めてまず実感したのは、地域の人々にとっての楽天イーグルスの存在の大きさです。初めてアプローチする企業でも、社名を告げると、多くの方は興味を持って話を聞いてくださいます。既存のスポンサー企業の方は、チームが試合に負けると、厳しい言葉はありながらも、最後には必ず「明日も応援するけどな」と声を掛けてくださいます。こうした球団の影響力を実感するたびに、「応援してくださる方々の期待に応えなければならない」という思いを強くしました。東北楽天ゴールデンイーグルスを運営する株式会社楽天野球団に入社して10年の谷口健人さん。顧客戦略部の部長として、楽天イーグルスのファンづくりや来場者数増加に力を注いでいる。多くの人に感動を与えるプロ野球を球団運営の立場から支える、そのやりがいについて伺った。小学生で野球を始め、高校までは野球一筋。将来については、「好きなことを仕事にしたい」と漠然と思っていたに過ぎませんでした。「自分は何が好きなんだろう」と考え、頭に浮かんだのは、やはり「スポーツ」でした。その頃、 立命館大学にスポーツ健康科学部が新たにできると聞いて、受験を決意。2010年、1期生として入学しました。スポーツビジネスに関心を持ったのは、プロ野球を中心にプロスポーツビジネスについて研究する種子田穣教授のゼミに所属してからです。ゼミの学びの一環で、プロ野球団のキャンプ地を訪れ、球団職員の方に話を聞いたことが心に残っています。選手たちの華々しい活躍の裏で、それを支える仕事があることを知り、「自分もそのように働いてみたい」と思うようになりました。その一方で、アメリカンフットボールに魅了され、2回生の時、立命館大学アメリカンフットボール部「PANTHERS」に、試合の分析や戦略立案を行うアナライザーとして入部しました。アメリカンフットボールは、戦略や戦術が勝敗に大きく影響するスポーツです。そのための分析を行うアナライザーは、非常に重要な役割を担っています。相手オフェンス(攻撃)を止めるためには、選手たちをどのように動かせばよいか。狙いを設定し、現状から目標達成までの差分撮影:岡田 一也さん(’14スポ健) 人を感動させるスポーツの力を実感。観客の「ありがとう」に
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