©Rakuten Eaglesし摯 ©Rakuten EaglesDECEMBER 202410楽天モバイルパーク宮城 谷口さんの仕事風景 といっても、もちろん毎回営業が全てうまくいくわけではありません。何度も会社を訪ね、そのたびに断られることもありました。その中で学んだのが、コミュニケーションの大切さです。もともと人と話すことに苦手意識があり、「きちんと話さなければ」と考え過ぎるあまり、何も話せなくなることもありました。しかし次第に分かってきたのは、たとえ上手く受け答えができなくても、自分の言葉で一生懸命話せば、相手に思いが伝わることです。それからは自分をしんに話すことを心掛けるようになりま取り繕うことなく、真した。断られても、めげずに2度、3度と説明した結果、最後にはスポンサー契約を結んでいただき、現在までお付き合いが続いているお客さまもいます。ファンクラブの運営や企画を行う部署に配属された時にも、やはりコミュニケーションの大切さを実感しました。ファンクラブの会員数を増やす方策を立てるに当たり、イベン選手のプレーに力の限り声援を送り、時に涙を流してその勝利を喜ぶ。それほどまでに感動させる力が、スポーツにはあります。仕事をして驚いたのは、たくさんのお客さまから「ありがとう」という言葉をいただくことです。本来ならお礼を言うのは、応援していただいている私たちであるはずです。それが、試合に勝った時、スタンドから大歓声とともに「ありがとう」という声が飛び交ったり、たとえ苦しい結果に終わったシーズンでも、ゲートでお客さまを見送る私たち球団職員に、「今年もありがとう」「来年も来るからな」と、多くの方が言葉を掛けてくださいます。今でも職員の間で語り草になっているのが2013年、 楽天イーグルスが創設9年目にして悲願の日本一を達成した時のことです。2011年の東日本大震災から2年、まだ東北地域には震災の爪跡が生々しく残っている中、ホームゲームは毎回、大熱狂。優勝パレードでは、沿道を埋め尽くした21万人以上の方が、泣きながら手を振り、「ありがとう」と叫んでくださったと聞いています。トや試合の来場者数など、さまざまなデータを分析する一方で、力を入れたのがお客さまと直接話すことです。試合の日、受付カウンターなどで積極的にお客さまと言葉を交わし、データでは見えない声をすくい上げることを心掛けました。コロナ禍を経てファンクラブ会員数や来場者数が減少した時には、会員の方を数名招いて座談会を実施。どうしたらファンクラブに入会したくなるか、ご意見を伺いました。そこから生まれたのが、ファンクラブ会員限定ユニフォームです。こうして会員の声をファンクラブ設計に生かした結果、会員数が伸び、それに伴って来場者数も増えています。多くの人に感動を届けるために 多くの人に感動を届けるために 自分の役割とやりがいを実感自分の役割とやりがいを実感
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