去る2010年12月10日(金)、11日(土)の2日間に渡り、立命館宇治高等学校において、全国の若手校友と立命館大学4回生ら28名が協同でキャリア教育講座「授業+R」を開催した。この授業は、大学進学を控える高校2年生約360名に対して、若手社会人や内定者が講義を行い、大学に進学する意味は何か、学部選択の重要性とは何かを自らの経験を元に発表してもらうものである。

宇治高校2年生は附属校のため内部進学率が100%近く、大学に確実に進学できる一方で、一般受験生に比べると大学進学の目的意識や学部選択への真剣さという意味では少し曖昧になってしまっていた。このような「何となく進学」という生徒を一人でも減らそうと宇治高校2年生の担任陣や有志の若手校友が協力し、昨年度より「授業+R」と銘打ちスタートした。

1日目の10日(金)は、4回生が講師役を務め「職種マップを作り、なりたい仕事を見つけ、どうすれば就けるのかを考えよう」というテーマで60分間の授業を実施。クラスの生徒を6人1組のグループに分け、ワークを中心に授業は進んだ。「自分の知っている職種を書き出してみよう」という講師の合図に、生徒達は普段考えていない仕事というテーマなだけに大苦戦。花屋、アナウンサー、スポーツ選手など生活に身近な仕事を挙げつつ、グループで何個書き出せるかを競い合い、多いに盛り上がった。

次に世の中にある仕事の代表的なモノが書かれた職種マップを配布。自分のなりたい仕事を3つ探し出すとともに選んだ仕事の共通点を考える時間になるとグループの中で相談しながら、各々が自分の価値観を掘り下げていった。

最後に将来就きたい仕事を1つピックアップし、どうすればその仕事に就けるかを書き出すワークをすると、「大学生活でどんな経験をしなければいけないのか」、「どの学部を選択すれば有利なのか」などと自分が望む将来に向けて何をすべきか真剣に考えていた。最後に4回生の学生から「自分が大学で得たこと」を話すと生徒全員が真剣に聞き入っていた。発表終了後、授業を終えると全てのクラスから拍手喝采で大盛況のなか、一日目が終了した。終了後のアンケートでは、9割以上の生徒が満足しており、「自分の将来を考える良いキッカケになった」「大学に行く意味を考えないといけないと思った」「大学に早くいきたいと思った」といったコメントが多く寄せられ、生徒達には二日目の授業への期待が膨らんでいた。

「協力スタッフ一覧」

岡本 詠里子    平23(2011)卒見込み     産社

香川 領兵       平23(2011)卒見込み     経済

樫根 亮           平23(2011)卒見込み     国関

西岡 綾        平23(2011)卒見込み     法

西岡 優希       平23(2011)卒見込み     政策

吉田 薫           平21(2009)/平23(2011)卒見込み 理工/院理工

依田 大地       平23(2011)卒見込み     法

高田 和憲       平23(2011)卒見込み     法

新川 琢也       平23(2011)卒見込み     情理

堀内 翔太       平23(2011)卒見込み     経済

丸山 純平       平22(2010)卒 産社

藤井 健史       平21(2009)/平23(2011)卒見込み 理工/院理工

中川 文博       平21(2009)/平23(2011)卒見込み 情理/院理工

吉岡 泰人       平23(2011)卒見込み     産社

2010_1210事前授業風景① 2010_1210事前授業④

2日目の11日(土)は、社会人14名が講師役を務めた。この日は休みにも関わらず、北は東京、南は長崎まで全国から色んな方面で活躍する社会人が集まった。生徒達は、事前に講師陣が作成した自己紹介冊子を元に授業を受けたい講師を2人ピックアップし、それぞれの講師が待つ教室へと移動した。

授業では、自身の過去を中学校時代から振り返りつつ、大学進学した理由、今の仕事と大学時代がどうリンクをしており、これからどうしていきたいかという夢について本音で熱く、生徒へと語りかけた。

「自分の大好きなスポーツを世の中に広げる仕事がしたくて今の会社に入った。(深澤さん)」、「バスケット選手としてインターハイにも出場したけど、将来を真剣に考えて大学進学を決意して勉強した(井關さん)」とそれぞれの社会人からの等身大のメッセージに、生徒達は真剣に聞き入り、時折談笑も交えながら、全ての教室が盛り上がっていた。

授業終了後、生徒達や宇治高校の先生方からは来年度開催を望む声が多く聞かれた。その後は、協力スタッフを一同に介した懇親会を開催。お互いに自己紹介をしながら、新しい仕事の種が咲いたり、スタッフ同士に新しいネットワークが広がり、社会人・4回生、生徒の全員にとって自分の人生を考える非常に良い時間となった。

なお、校友・父母課からは大西克樹課員と城本真祐子課員の2名が参加し、東京キャンパスから森山寛課員が参加した。

「協力スタッフ一覧」

黒坂 周吾       平12(2000)     政策

高橋 万太郎    平15(2003)     経済

吉田 英幹       平18(2006)     APM

大山 高           平16(2004)/平21(2009)APM/院経営

安井 亜希       平17(2005)/平19(2007)経営/院法

高津 奈央       平19(2007)     文

深澤 茜           平18(2006)     経営

井關 賢太郎    平20(2008)     国関

岡田 弾次郎    平20(2008)/平21(2009)国関/院法

吉田 康治  平17(2005) 産社

大山 牧子       平17(2005)/平19(2007)政策/院政策

堀田 さやか    平19(2007) 国関

安井 裕太郎   平22(2010) 国関

可児 卓馬       平18(2006) APS

樫根 亮           平23(2011)卒見込み     国関

西岡 綾        平23(2011)卒見込み     法

西岡 優希       平23(2011)卒見込み     政策

吉田 薫           平21(2009)/平23(2011)卒見込み 理工/院理工

依田 大地       平23(2011)卒見込み     法

高田 和憲       平23(2011)卒見込み     法

新川 琢也       平23(2011)卒見込み     情理

丸山 純平       平22(2010)卒 産社

藤井 健史       平21(2009)/平23(2011)卒見込み 理工/院理工

「企画スタッフ」

安井 亜希   H 17(2005)経営 / H19(2007)法学研究科

四方谷 瑞樹  H20(2008)国関

立命館宇治高等学校 キャリア教育部長 酒井淳平先生

立命館宇治高等学校 キャリア教育部  岡本壮平先生

2010_1211授業風景①2010_1211授業風景②