立命館大学の新しいキャンパスが開設される茨木市の魅力をより多くの方々に知っていただくため、茨木の街や様々な催しを紹介いたします。
2回目となる今回は、阿為神社で行われた渡御式をご紹介いたします。
2013年5月4日(土)、大阪府茨木市安威3丁目の『阿為神社』では、春季大祭に合わせて渡御式が行われました。
阿為神社は大阪茨木新キャンパス予定地から北へ約5キロ、北部丘陵の入口にあたる茨木市安威の花園山中腹に位置する延喜式神名帳に名が記されている式内社です。
この地方は早くから中臣(なかとみ)氏の所領であり、この地が一族の中臣藍連(なかとみのあいのむらじ)の所領であったため、その祖神である天兒屋根命(あめのこやねのみこと)を祀ったのが始まりとされています。
また、この神社のある安威郷は中臣鎌足(藤原鎌足)氏との関係が深かったされ、中臣鎌足(藤原鎌足)が蘇我氏誅滅から大化の改新までの秘策を練ったのがこの地と言い伝えられています。
そのため、この阿為神社は「鎌足公ゆかりの神社」として地域の人々からも大切にされています。
神事の後にご神体が神輿に移され、昔ながらの趣を残した安威・耳原地区の街を布団太鼓とともに巡行しました。
細い路地を巡行していると、家家から老若男女問わず地域住民の皆さんがその様子を見守り、この地域に根付いた伝統行事であることを改めて感じることができます。
途中茨木市耳原にある御旅所に立ち寄り、夕刻に再び神社へ宮入りをしました。夜には献燈および御神楽も執り行われました。
茨木市には数多くの神社仏閣が存在し、それぞれの特色を生かした伝統行事が行われています。そしてそれらの地域では長年に渡り文化を守り続け、次世代に伝承してきました。
今回の渡御式においても先人たちの文化を伝承するため、若手や子どもたちに熱心に教える人々の姿もありました。
希望と活力に満ちた文化のまち、茨木市。その中でも様々な地域や拠点において、伝統や文化を守り続ける地域の人々がいることを、改めて知る機会となりました。(写真・文:庄山由多加)
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