団体支援

2024/September

VOICE

支援を受けた学生の声

電子廃材をアクセサリーにリサイクル
学生団体「potential」

奨励金採択テーマ
電子素材を使ったアクセサリーの制作、販売、ワークショップ開催

政策科学部 3回生(potential 代表) 速水 瑠奈さん

デジタル化が進むにつれ、年々増加する電子廃材。有害物質が多く含まれ、リサイクルが難しいとされています。そんな電子廃材を使って、アクセサリーを作ったり、ものづくりのワークショップを行ったりしているのが学生団体「potential」。校友会の未来人財育成奨励金を活用し、2022年に設立されました。代表の速水瑠奈さん(政策科学部3回生)に、設立の背景や今後の目標について、お話を聞きました。

団体を立ち上げた背景やきっかけを教えてください。

ロボット部に所属している友人に会うために部室へ行き、廃棄される予定のさまざまな形の緑色をした基板に出会ったことが活動のきっかけです。すごくかわいくて、一目見た時から「何かに生かすことはできないのかな?」と考え始め、アクセサリーの制作に取り組むことにしました。そこから、もっと多くの人に廃材の可能性を知ってもらい、電子廃材を通して好きなものと向き合うことの楽しさを感じてもらいたいと思うになりました。

そこで、高校生の頃の学生団体での経験を生かし、イベントへの出店やワークショップにも取り組み始めました。活動を展開していくうちに、仲間と一緒に継続的に活動したいと思うようになり団体を立ち上げました。現在は13人のメンバーと共に活動しています。

活動の目的と、具体的な活動内容を教えてください。

「誰もがジブン色に染まれる文化を創る」を団体のミッションとし、電子廃材を使ったアクセサリーの制作・販売や、電子廃材に触れて加工してもらうワークショップの開催などの活動をしています。

電子廃材の活動を通して、好きなものを見つけるきっかけや自分自身の可能性に気づく機会を提供しています。本当にやりたいことを見失ってしまう人を少しでも減らすと同時に、挑戦できずにいる人に勇気を与えたいという思いで活動に取り組んでいます。

また、どんなものにも魅力があり、生かすことができるとの想いから、電子廃材で制作したアクセサリーとともに「誰だって何度だって輝ける」というメッセージを届けています。

電子廃材は世界的な問題です。私たちだけの力ではその解決は難しい。でも、私たちの活動により、まずはその問題を知ってもらうことで長期的な解決を目指していきたいと考えています。

活動を通じた学びや成長実感、やりがいについて教えてください。

団体を立ち上げて3年目になりますが、これまでに出店したイベントの数が100回を超え、継続的なイベント出店・開催によって認知度は向上し、多くの人に電子廃材の魅力と可能性を届けることができたと考えています。

さらに、団体として新たな企画の実施も進めています。主催イベントであるパソコンの分解を通して感受性を育むイベント「ぶんかいまつり」を3回開催し、のべ120人の方に参加いただきました。参加者からは「捨てられてしまうようなものでも魅力的に生まれ変わることを知ることができてよかった」「電子廃材の問題について知ることができた」との声をもらい、やりがいを感じました。

ワークショップの様子

今後、実現したいことを教えてください。

ミッション達成のため、より直接的なアプローチを試そうと考えています。具体的には、現在のコンテンツをより多くの人に届けるためにアクセサリーキットの開発と販売に取り組む予定です。

現代は、自分から好きなものを見つけることに使う時間が減ってしまい、自分自身と向き合う機会や多様なものに触れる機会を損失してしまっているように思います。アクセサリーキットが多くの人に新しい視点を提供するきっかけにつながると考えています。今後も手段にとらわれず、ミッションである誰もがジブン色に染まれる文化を創るためアプローチしていきます。

BKCウェルカムデーびわこ・くさつ健幸フェスタ2023にて制作物とメンバー写真

※掲載内容は取材時のものです

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