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藤ふじ原わら 英ひで則のり社会学に関心があり、産業社会学部を選びました。面DECEMBER 20218富士通株式会社でスポーツビジネスを推進するリーダーを務める藤原英則さん。 世界初・AIを使った体操競技の採点システムを開発に導いた。 スポーツの産業化、さらには人々の健康増進まで、 テクノロジーを駆使し、スポーツの可能性を広げる挑戦について伺った。富士通株式会社 デジタルソフトウェア&ソリューションBG  スポーツビジネス統括部 統括部長  誰もやらなかったことにあえて挑む撮影:岡田 一也さん(’93産社)白いと思ったのは、「世の中の当たり前」を疑うところ。社会でそれまで「正しい」とされてきたことが、時代とともに通用しなくなることがある。そうした社会のありようをひもといていくところに興味を持ちました。今私が富士通株式会社でやっているのはまさに、「これまでの当たり前」を覆し、今までに無かったものを創り出すこと。プロジェクトに取り組むときには、産業社会学部で学んだことが確かな礎になっていると感じています。また学生時代は、同志社大学と合同のゴルフサークルでも活動しました。大学を超えてたくさんの仲間ができたことが良い思い出です。社会に出ると、ゴルフはコミュニケーションの一つ。さまざまな人と親睦を深めるきっかけになるので、「やっておいて良かったな」と思います。大学卒業後は地元関西の銀行に就職しました。4年目から本店営業部で企業への融資を担当、数年後には東京支店へ転勤。より大きな企業を相手に融資業務に携わっていましたが、入行から7年目、会社の経営が破綻し、大きな挫折を味わいました。「金融を通じて社会に貢献したい」と志を持って入行したにもかかわらず、融資の回収など理想と真逆の仕事をせざるを得なかった日々はつらかったですね。社会やお客さまに役立つ「前向き」、社会やお客さまのことに目を向ける「外向き」、そして上司ばかり見るのではなく、仲間や部下のために尽くす「下向き」。この三つができなくなると、人も組織も駄目になる。それを目の当たりにし、「前向き」「外向き」「下向き」を大切に生きていこうと心に誓いました。組織に残る道もありましたが、「新しい場所でもう一度挑戦したい」と思い、再就職先を探しました。その中で引かれたのが、前の職場に金融システムを導入していた富士通株式会社です。それまで勤めていた金融機関とはまったくの畑違いでしたが、思い切って飛び込もうと決意。2000年に入社しました。システム営業として最初に担当したお客さまは、社員のほスポーツで 社会を変えていく。

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