校友会報「りつめい」No.285(2021 AUGUST)
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上うえ野の 朝とも大ひろ 2国際的な教育が充実しているところで学びたいという思いから、立命館大学国際関係学部に進学した。2回生の時には1年間、ノルウェーに留学。「田舎で牧歌的な環境ながら考え方や社会制度は先進的。日本とはまるで違う価値観や世界を存分に知りました」と振り返る。そうした体験や学部での学びを通じて「世界をより良く変えていくことに寄与したい」という気持ちを膨らませた。いまや小学校でもプログラミング教育が必修となり、普及が進む。その中で「私たちが目指すのは『テクノロジーを武器として、新しい価値を生み出すことのできる人材』の育成です」と上野さんは力を込めて話す。「プログラミングはあくまで『道具』。大切なのはそれを使って何をするかです。興味のあることを深掘りしたり、身近にある困り事を解決したり、ITによって今までできなかったことができるようになる、そんな具体的な成果を出せる力を育てたい。それはきっと子どもたちを強くすると思うからです」と言う。そのため「Tech Kids School」では、あえて大人が使うソフトで教える。大人が上限を設けなければ、子どもたちは高度な技術も難なく受け入れ、使いこなしていく。中には販売されるほど高度なアプリを作る子どももいるという。「日本中、そして世界中に私たちの教育スキームを広げ、世界の子どもたちのITレベルを上げていきたい」と展望を語る上野さん。「一人ひとりのITレベルが上がれば、それによって生産性が高まり、社会課題の解決を可能にして、人類をより進歩させていくことができる」と確信する。「世界を変える」。学生時代に描いた夢が、IT教育を通じて現実のものになろうとしている。 撮影:岡田 一也株式会社CA Tech Kids 代表取締役社長(’10国関)22 応援しよう、個のかがやきを。23 学生の活躍24 キャンパストピックス27 Event Report28 立命館オンラインセミナーのご案内29 3.11復興への願い/ 30INFORMATION 編集室から輝くひと11503 巻頭特集 新しい学びのカタチ02 輝くひと 上野朝大さん 08 RITSUMEI INTERVIEW 西口彩乃さん12 立命館の研究者たち from RADIANT 「大量のデータから有益な情報を抽出し、14 Campus Best Photo株式会社CATechKids代表取締役社長株式会社アキュラホームSDGs推進室室長情報理工学部西原陽子教授インタラクションをデザインする」■ PROFILE大阪府出身。2010年に国際関係学部を卒業し、株式会社サイバーエージェントに入社。アカウントプランナー、新規事業担当プロデューサーなどを務めた後、2013年に同社の子会社として株式会社CATechKidsを設立し代表取締役社長に就任。プログラミングスクール「TechKidsSchool」や「TechKidsCAMP」の展開をはじめ、プログラミングコンテストなども開催。文部科学省の「小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成とプログラミング教育に関する有識者会議」委員も務め、小学校の「プログラミング教育」必修化にも尽力した。アンケートにご協力いただいた方に抽選でプレゼントをお贈りします!会報と大学・校友会の最新ニュースを メールでお届けします!立命館大学校友会報15 オール立命館校友の集い2021予告16 母校・後輩支援事業「RI-sA」活動報告17 校友会未来人財育成基金18 2021年度 校友会幹事会報告19 新型コロナウイルス感染拡大防止に むけた皆さまへのご協力のお願いと 校友会事務局の対応について20 オンラインでつながる、ひろがる 各校友会のオンラインでの取り組み21 校友会ネットワークAUGUST 2021No.285Present掲載内容は全て、2021年6月時点のものです。デザイン・ディライツ広告事務所さんAUGUST 2021世界をより良く変えるための 「テクノロジー」を子どもたちに「IT教育で世界が良くなっていく。それがやりがいです」小学生向けのプログラミングスクールを運営する株式会社CA Tech Kids。直営教室「Tech Kids School」を主軸に、フランチャイズ教室「QUREO プログラミング教室」を全国に約2,300教室展開し、急拡大を遂げている。2013年、親会社の株式会社サイバーエージェントがIT教育事業の立ち上げを計画した時、新会社の代表を打診されたのが上野朝大さんだった。「社会に直接貢献できるような事業をやってみたい」と日頃からアピールしていた意欲が買われての抜擢に、「期待に応えたい」と二つ返事で引き受けたという。

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