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佐さ別べっ当とう 隆たか志し「RI-sA」活動報告 2「『人生で一番幸せです』。お客さまの言葉に仕事の意味を確信しました」2018年に株式会社アドレスを設立し、月々定額料金で全国にある物件のどこにでも住むことができる全国住み放題サービスをスタートさせた佐別当隆志さん。都市にも地方にも住まいを持ち、一つの場所に縛られずに暮らす。佐別当さんが提案した「多拠点居住」という新しいライフスタイルは、密かに高まっていたニーズに火を点け、瞬く間に注目を集めるようになった。「多拠点で暮らすと、人生が何倍にも豊かになります」。佐別当さんは多拠点居住の魅力をそう語る。「自然を満喫し、都市ではできない趣味や生活を楽しんだり、その地域に住む人々と交流したり。地域の数だけ新しいコトや人との出会いがあります」国際支援など国際社会に貢献する仕事に憧れ、国際関係学部に進学した佐別当さん。大学2回生の時、海外セミナーでニュージーランドに行ったことで人生が変わった。「現地の大学の授業で、社会で働く女性に仕事について伺う機会がありました。その時、目標を持ってガソリンスタンドでいきいきと働く女性から投げかけられた『日本人は何のために働くのか』という問いに衝撃を受けました」と言う。自問し続けた末に導き出したのが、「社会にプラスの影響を与える仕事をしたい」という答え。それは、どんな時も前途を照らす人生の揺るぎない軸になった。アドレスを起業した理由も、全国に約800万軒あるといわれる空家の問題を知り、地方が直面する課題の解決に役立ちたいと考えたからだった。同社では、全国各地の空家や別荘を活用。不動産を単に貸すのではなく、各物件に「家や守もり」と呼ばれる管理者を置き、地域の人々との交流や地域活動への参加を積極的に橋渡しする。「当社の拠点『ADDress』の存在が地域の価値を高めることで、利用者にとどまらず地域に住む人々をも幸福にしたい」と想いを語る。新型コロナウイルスの感染拡大によって、人々の暮らしに対する意識は変わりつつある。「リモートワークなどの働き方が広がり、都心の暮らしに縛られず多拠点居住を楽しむ人はもっと増えていくのでは」と笑みを見せる佐別当さん。「『ADDress』をハブとして、新しい分散型の暮らし、分散型のコミュニティを創っていきたい」。その言葉が現実になる日はきっとそう遠くない。 撮影:岡田 一也株式会社アドレス 代表取締役社長(’01国関)22 卒業後も大学を利用しよう!23 立命館オンラインセミナーのご案内24 学生の活躍26 キャンパストピックス28 大学発オウンドメディア「shiRUto」 「外出自粛で認知機能が低下?30INFORMATION 編集室から輝くひと114株式会社アドレス代表取締役社長総合心理学部林勇吾准教授■ PROFILE大阪府出身。国際関係学部在学中の2000年、インターンシップ生として株式会社ガイアックスに入社。広報や事業開発事業で成果を挙げ、役員に昇進。2016年、一般社団法人シェアリングエコノミー協会を設立し、事務局長に就任。2017年以降、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室より任命されたシェアリングエコノミー伝道師、総務省地方公共団体のシェアリングエコノミー活用に係るタスクフォース構成員などを歴任。2018年、株式会社アドレスを設立し、代表取締役社長に就任。職住一体型のCo-Livingサービスとして、全国住み放題の「ADDress」を展開する。2021年1月現在、全国に有する拠点は120軒を超える。アンケートにご協力いただいた方に抽選でプレゼントをお贈りします!新しい生活様式に取り入れるべき運動習慣とは」立命館大学校友会報03 巻頭特集 Withコロナで変わる“暮らし”02 輝くひと 佐別当隆志さん 08 RITSUMEI INTERVIEW 株式会社山岡白竹堂代表取締役山岡憲之さん12 立命館の研究者たち from RADIANT 「ITが人と人とのコミュニケーションを活性化する」14 校友会未来人財育成基金16 母校・後輩支援事業 18 オンラインでつながる、ひろがる 各校友会のオンラインでの取り組み19 校友会ネットワーク/ 校友会TOPICS①20 3.11復興への願い/ 校友会TOPICS②21 校友会報「りつめい」 発行回数変更のご案内APRIL 2021No.284Present掲載内容は全て、2021年2月時点のものです。デザイン・ディライツ広告事務所さんAPRIL 2021場所に縛られない ライフスタイルを提案する

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